役員アポイントは驚くほど簡単! - すぐに実践できる最強の方法

高級感のある会議室とビジネスマンが握手する画像。その上に「役員アポイントは驚くほど簡単!すぐに実践できる最強の方法」と書かれている。

宮崎 祥一 / ブランドプロデューサー

HoneywellExperianTeradataAvanadeSAS Institute などの国際企業でアナリティクスのビジネス開発に携わった経験を活かし、オーセンティックマーケティングを通じて、価格競争に陥らない強いブランド作りを支援しています。オーセンティックマーケティングは、企業が本質的な価値を顧客に伝え、持続可能な成長を目指すための戦略です。このブログでは、そうした戦略や実践例を詳しく解説しています。

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今日の論点


サクッ!と役員のアポイントを取ってみよう!

私はフリーランスのコンサルタントなので、営業活動も自分でこなさなければなりません。でも、その中で気づいたことがあります。それは、テレビで毎日CMを見るような大企業の役員とも、ちょっとした工夫で意外と簡単にアポイントを取れるということです。

 

今回のブログでは、私が実際に営業活動で試し、その効果を実証した具体的な方法をご紹介します。この内容は、営業担当者や営業マネージャーはもちろん、役員クラスの方々にも役立つもので、営業に携わる誰でも取り入れやすい手法です。

 

この手法については、以前のブログで一度紹介したことがあります。ただ、コロナ禍の影響で一時的に実践が難しい部分もありました。でも、今では対面イベントが再開し、むしろ以前よりも効果を発揮できる状況になったので、改めて紹介しようと思いました。

 

特に、高額商材を扱っている方や営業サイクルを短縮したい方にとって、この役員アプローチは大きなチャンスを秘めています。この記事を読むことで、「役員アポイントは特別なものではなく、自分にもできる!」と思っていただけたら嬉しいです。それでは、具体的な方法を見ていきましょう



目次


1. 課題と背景


モノクロの水しぶきの画像の上に、「ISSUIE」と書かれている。

1-1. 営業プロセスの課題


法人営業において、多くの営業担当者が直面する課題の一つは、煩雑なプロセスです。特に高額な商材を扱う場合、契約に至るまでのハードルはさらに高くなります。たとえば、3,000万円の商品を販売するケースを考えてみましょう。この金額では、通常、役員レベルの決裁が必要になります。

 

一般的な営業フローは、担当者とのアポイントから始まり、その後の訪問、提案、質疑応答、社内承認など、いくつものステップを経てようやく契約に至ります。この間には、担当者、課長、部長、役員といった複数の階層を超えなければなりません。そのため、1つの契約に数ヶ月、場合によっては1年以上の時間がかかることも少なくありません。

 

こうした状況で、営業担当者の多くが「もっと簡単に役員に会えないだろうか?」という思いを抱きます。しかし、実際には代表番号に電話をしても取り次がれず、受付で直接頼み込んでも追い返されるのが現実です。このため、営業プロセスは避けて通れない道とされ、時間と労力をかけることが前提となっています。

 

しかし、本当にこのプロセスをすべて辿るしかないのでしょうか。途中のステップを飛ばして、役員に直接会う方法は存在しないのでしょうか。本記事では、この課題を解決するための具体的な方法を探ります。


1-2. 決裁者との接触の難しさ


営業担当者が直面する大きな障壁の一つは、決裁者である役員や経営層と直接会う機会を作る難しさです。特に、契約に関する重要な決断が役員レベルで行われる場合、営業プロセスのスピードアップと成功率を高めるには、できるだけ早い段階で役員に直接アプローチすることが理想です。

 

しかし現実には、役員との接触機会を得ることは非常に困難です。電話をかけても担当者レベルで止められてしまい、直接オフィスを訪問しても受付で断られることが一般的です。役員のスケジュールは限られており、さらに外部からの営業に対する壁も高いため、アポイントメントを取るまでのハードルが非常に高いのです。

 

その結果、多くの営業担当者は「役員アポイントはそもそも不可能だ」と最初から諦め、従来のプロセスに従うしかないと考えてしまいます。このような姿勢は、貴重な時間と労力を要する長期的なプロセスに依存する要因の一つです。

 

しかし、ここで注目したいのは「役員に接触するためのルートは本当にこれだけなのか?」という問いです。実際には、役員と接触するための効果的な手段が存在します。本記事では、この「役員に会うことができない」という常識を覆す方法を紹介し、営業プロセスを劇的に効率化するヒントをお伝えします。



2. 課題の構造


金属の歯車が組み合わさっている画像の上に、「MECHANISM」と書かれている。

2-1. 決裁者に会うことの重要性


法人営業において、決裁者との直接的なコミュニケーションは、契約を迅速かつ確実に進める上で欠かせない要素です。特に高額な取引では、担当者からの情報伝達だけでは役員レベルの納得を得るのが難しく、提案内容が正確に伝わらないリスクもあります。

 

決裁者が関与することで、以下のようなメリットがあります。

 

1. 意思決定のスピードアップ

役員や経営層は、最終的な判断を行う権限を持っています。彼らに直接提案を行うことで、途中のステップを省略し、迅速な意思決定を促すことが可能です。

 

2. 提案の説得力向上

営業担当者が直接提案を行うことで、商品の特徴や価値を詳細に説明でき、相手の疑問にも即座に対応できます。これにより、担当者経由で伝わる情報よりも、説得力が高まります。

 

3. 信頼関係の構築

役員との対話を通じて、単なる取引相手ではなく、信頼できるビジネスパートナーとしての関係を築くことができます。これにより、長期的な取引の可能性が広がります。

 

一方で、多くの営業担当者は「役員アポイントは難しい」という固定観念を持ち、決裁者との接触を避けがちです。その結果、営業プロセスが長期化し、効率の悪いルートを進むことになります。

 

決裁者に直接アプローチすることは、営業の最短ルートであるだけでなく、信頼を構築し、競争優位を確立する重要な機会でもあります。次のセクションでは、従来の営業アプローチが抱える課題と限界について掘り下げます。


2-2. 従来の営業アプローチの限界


従来の法人営業は、担当者から始まり、課長、部長、そして最終的に役員へと提案を伝えていく多段階のプロセスが一般的です。しかし、このアプローチにはいくつかの限界が存在します。

 

1. 情報伝達の歪み

提案内容が複数の階層を通じて伝えられるうちに、重要なポイントが曖昧になったり、誤解されたりするリスクがあります。特に、高度な技術的要素や複雑な価値提案が含まれる場合、この問題は顕著になります。

 

2. プロセスの長期化

各階層での承認や確認作業には時間がかかり、商談全体のスピードが遅くなります。結果として、競合他社に先を越されるリスクが増大します。

 

3. 営業担当者の負担増大

長期的なプロセスを進める中で、営業担当者は複数の関係者との調整やフォローアップに追われ、効率が低下します。この間に、他の案件への注力が難しくなるという負のスパイラルも生じがちです。

 

4. 決裁者の視点が欠如

中間層での交渉では、決裁者の視点や関心に直接応える提案が難しくなります。その結果、商材やサービスの魅力が決裁者に十分に伝わらないまま却下される可能性があります。

 

従来のアプローチでは、こうした問題が積み重なり、営業プロセス全体の効率が著しく低下します。このような限界を打破するためには、途中のプロセスを省略し、決裁者である役員に直接アプローチする新たな手法が必要です。次章では、成功事例を基に、その具体的な方法をご紹介します。



3. 成功事例


白い壁に木の会談が設置されてある画像。その階段の上に右上に向かって登っていく矢印が描かれている。その画像の上に「SUCCESS」と書かれている。

3-1. 表彰式を活用した役員アプローチ


役員に直接会うためには、従来の方法ではなく、役員が「必ず出席する場」を活用するというアプローチが有効です。その一例として挙げられるのが「表彰式」の活用です。

 

1. 表彰式に出席する理由

多くの大企業は、業界団体や地域団体に所属しており、これらの団体は年に1〜2回程度、成果を上げた企業を表彰する場を設けています。この表彰式には、受賞企業の役員が必ず出席するため、営業担当者が役員と名刺交換を行う絶好の機会となります。

 

2. 参加の手軽さ

表彰式は、たとえ自社がその団体に所属していなくても、1万円程度の参加費を支払うことで出席可能なケースが多くあります。また、表彰式後の懇親会に参加することで、さらに役員と個別に話をするチャンスが得られます。

 

3. 懇親会での戦略的アプローチ

表彰式後の懇親会では、役員に直接アプローチできる時間は限られています。特に、役員は短時間で会場を後にすることが多いため、到着直後から素早く名刺交換を済ませ、短い会話の中で次のアポイントメントにつながる興味を引き出す必要があります。

 

この方法は、営業担当者が自ら役員のいる場に出向くというシンプルかつ効果的なアプローチです。表彰式を活用することで、従来の電話や訪問といった方法よりもはるかに高い確率で役員に接触でき、営業活動の効率を大幅に向上させることができます。

 

次のセクションでは、このような場で役員の興味を引き出すための工夫や具体的な話題設定について解説します。


3-2. 競合情報を軸にしたミーティング設定の工夫


懇親会で役員と話せる時間は、わずか3分程度です。この短い時間で、絶対に自社や商品の話をしてはいけません。役員は基本的に、あなたやあなたの会社、さらにあなたが提案する商品やサービスに興味を持っていないからです。

 

しかし、役員が必ず強い関心を示すものがあります。それは、彼らと競合関係にある「あなたの顧客」です。競合他社の情報は、役員にとって非常に重要なものです。このポイントに焦点を当てたアプローチこそ、信頼関係を築くためのカギとなります。

 

競合情報を軸にした1on1ミーティングの提案は、役員の関心を的確に捉え、自然な形での対話を実現するための効果的な手法です。この方法を通じて、売り込みをせずに関係を深める道筋を作ることができます。

 

 

1. 競合企業の特定と情報収集

まず、自社の既存顧客リストを見直し、その中からターゲット企業(役員の会社)と競合関係にある企業を特定します。既存顧客が直面した課題や解決策、さらには営業担当者の提案がどのように役立ったのかを整理し、競合情報を基にしたミーティングの準備を整えます。

 

 

2. 提案内容の具体化

役員に提案するのは、あなたの顧客に関する具体的な情報ではありません。それはルール違反になります。提案すべきは、顧客との1on1ミーティングの場を設けることです。このアプローチは、役員が必ず興味を示す内容です。翌日、役員の秘書に電話をすれば、簡単にアポイントを取得できる可能性が高いでしょう。

 

事前に顧客の了解を取る必要もありません。なぜなら、顧客側も競合に関する情報を求めており、この提案に乗ってくることがほとんどだからです。

  • 提案例:
    • 「私どもの顧客に◯◯社(競合他社)があるのですが、一度、2時間程度の1on1ミーティングをしてみませんか?双方が直面する共通の課題について、非常に興味深い議論ができると思います。いかがでしょうか?」

 

 

3. ミーティングでの注意点

ミーティングでは、あくまで役員が関心を持つ議題に集中します。議題例としては以下の内容が効果的です:

  • 競合企業が抱えた課題とその解決プロセス
  • 役員側が現在試みているアプローチや独自の解決策
  • 共通課題への取り組みを比較し合い、次のステップを検討する場の提供

ここで重要なのは、自社のサービスや商品に触れないことです。売り込みの印象を与えないことで、役員との対話がより信頼に基づくものとなります。

 

 

4. ミーティングを継続的な関係構築に発展させる

初回ミーティングを1回限りで終わらせず、継続的な対話へとつなげることが成果を最大化する鍵です。事前に次回以降の議題候補を準備しておき、役員の関心に応じて次のミーティングを設定します。この過程を繰り返すことで、信頼関係が深まり、自然な形で役員から提案を求められる環境を作ることができます。

 

 

5. 定期的なミーティングがもたらす成果

このアプローチを継続的に行うことで、以下の成果が期待できます:

  • 自然な形での提案が可能になる
    • 売り込みをしなくても、役員側から「御社のサービスについて詳しく教えてほしい」という依頼が出てくるようになります。この形で進む商談は信頼に基づくもので、スムーズに契約へとつながります。
  • 競合が存在しない契約環境の構築
    • 定期的な対話を通じて役員との信頼関係が深まると、価格競争や見積もり合わせに巻き込まれることなく、独占的な契約が成立する可能性が高まります。
  • 海外イベントへの同行で契約を後押し
    • ミーティングメンバーとして海外イベントや業界フォーラムに参加する機会を得れば、非日常の場を共有することでさらに深い信頼が築かれ、契約成立の可能性が飛躍的に高まります。
  • 長期的なビジネスパートナーシップの構築
    • 繰り返されるミーティングを通じて、単発の契約を超えた長期的なパートナーシップを形成できます。一度契約が成立すれば、その信頼を基に継続的なプロジェクトや追加提案にもつながります。

 

競合情報を軸にしたミーティングの設定は、役員の関心を引き出すだけでなく、長期的な関係構築を通じて確実な成果を上げる強力な方法です。このアプローチを活用して、役員との信頼関係を深め、ビジネスチャンスを広げていきましょう。



4. まとめ


白いテーブルの上に透明の便が置かれている画像。瓶の中にはミントの葉が入っている。その画像の上に「CONCLUSION」と書かれている。

4-1. 記事の振り返りと次のアクション


役員との直接的なコミュニケーションは、多くの営業担当者が直面する課題です。しかし、従来の方法に固執するのではなく、表彰式や競合情報を活用した具体的なアプローチを実践することで、この課題を解決する道が開けます。

 

表彰式を活用した役員アプローチでは、役員が必ず出席する場に足を運び、自然な形で接点を作ることがポイントです。一方、競合情報を軸にしたミーティング設定では、売り込みを避けつつ、役員の関心を引き出す議題を用意し、継続的な対話へと発展させることが成功のカギとなります。

 

これらの手法は、単なる営業活動ではなく、役員との信頼関係を築くための本質的な方法です。ぜひ、まずはターゲット企業と競合企業のリストアップや表彰式の参加スケジュールを確認するところから始めてください。

 

最後に、このアプローチはすぐに成果が見えるものではないかもしれませんが、継続することで必ず大きな成果につながります。諦めずに実践を続けてください。そして、もし具体的な戦略設計や実践のサポートが必要な場合は、ぜひお問い合わせください。あなたのビジネスを次のステージへ導くお手伝いをさせていただきます。